20110727公開質問、回答、市長宛

質問書:

                                    平成23年7月7日

 

  宇都宮市長  佐藤栄一 様

 

          宇都宮市自治会連合会東部ブロック

          環境問題研究会 会長   佐々木英明

                  副会長  関  平          

          産業廃棄物中間処理施設建設反対委員会

                  委員長  中島 虔一

                  副委員長 樋山  昇

                  事務局長 保坂 栄次

                  代表委員 萩原 良章

 

 

平出工業団地への「産業廃棄物処理施設建設許可」に関する要望及び公開質問

 

多くの住民の反対を無視し、また住民代表との三者協議において問題点を協議しているさなか、突然5月9日に、標記「許可」を出したことを新聞報道で知り、貴殿の住民不在、住民無視の不当な「許可」に、憤りをもって抗議をするものであります。

 また、住宅密集地への産廃焼却施設建設にも関わらず、健康被害や住環境を守るための予測調査を公正な第三者機関によって実施せず、住民の健康や環境を守るための最低基準を定めた法にすら違反すると思われる点もあり、当該「許可」の白紙撤回を求めると共に、本件に関して、次ぎのとおり、要望及び公開質問をいたしますので、平成23年729日までに文書をもって回答願います。

 

質問事項1 71日の泉が丘地区において実施予定の三者協議を

なぜ、直前になって中止したのか。

  中止理由に「自治会役員が傍聴する」と三者で確認していたところ、「一般公開」とのチラシが配布され、合意と異なるので業者が出席に難色を示したから、との説明であるが、なぜ、住民説明の努力をするよう、業者を説得できなかったのか。

  市の建築審査会の付帯決議でも、許可の条件として「地域住民への説明努力」が確認されているが、自治会役員以外は地域住民とは考えないのか、見解を伺いたい。

  H23.2.24付けの宮廃対第5491号市長名による、当反対委員会あて回答文書において、「地域住民と事業者が相互理解を深め、信頼関係を構築することが重要で、引き続き地域住民の皆様と業者の話し合いの場を設定する努力をしていく」

と市長回答による約束をしているが、なぜ、「自治会役員以外」の住民が傍聴す

ることを理由に三者協議を中止したのか、理由を伺いたい。

 

要望事項1 市主催で、市と業者による住民説明会を開催すること。

 5月9日に、市長が「許可」を段階において、改めて、住民への説明会を要望します。

 なお、開催場所・日程などについては、当反対委員会と協議すること。

 

質問事項2 ㈱セルクリーンセンターの経営分析について

本件については、予てから財務内容に疑問を抱き、去るH22年1月8日峰地区で開催された「市長との懇談会」において、「企業の健全経営による維持管理が基盤」(資料1)である旨訴え、同年212日付け市長宛書面も送付した結果、拒否していた対策課より810日の三者会談で次ぎの書面をいただきました。

 

「㈱セルクリーンセンターについて」(資料2)

 3 許可基準の内容及び審査について

(1) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第15条第2に規定する許可基準 

  ウ 申請者が施設の設置及び維持管理を的確に、かつ、継続して行うに足りる

経理的基礎を有していると認められた。

⇒ 貸借対照表、損益計算書、資金計画書及び収支計画書等の関係書類や専門的知識を有する者(公認会計士)の意見を踏まえ、申請者が経理的基礎を有していると認められた。

 

 これに関して、我々は納得できず紛糾したところ、釜井課長より「再度具体的に項目を提示してください、それに応じて回答します」との約束を得、同年812日及び28日付けの2回にわたり釜井課長を通じ担当されました公認会計士宛に8項目の質問(資料3)を提出した結果、同年930日の三者協議の時、「㈱セルクリーンセンター経営分析に関わる質問への回答について」(資料4)を頂きましたが、具体的な数字は全くありません。

 

上記回答について責任を問う

前述の㈱セルクリーンセンターの経営分析に関し、当方事務局長保坂栄次が平成23年6月7日「情報開示請求」を提出し、同年620日宮廃対216-1号「情報部分公開開示決定通知書」を市長より頂きました。                    

 

〔記述内容の一部〕

 市長宛、公認会計士回答             平成22630

 

 本文  「廃棄物処理施設計画係る意見について」

 平成22524日付け宮廃対59号で依頼のありました、㈱セルクリーンセンターの産業廃棄物処理施設設置計画についての経理的基礎に関する意見は、下記のとおりです。

㈱セルクリーンセンターは、新設法人で現在まだ未稼動のため収入はなく、設立時より連続して損益計算書上の3つの指標(営業利益、経常利益、当期利益)は、全てがマイナスです。 (以下黒塗りつぶし)

 

1 資金計画において、事業を行うにあたり軌道に乗るまでは資金の確保が可能であるか、予定の売上高が実現可能であるかが大きなポイントとなります。

 ・資金の確保については、融資証明書により・(黒塗りつぶし)

  売上計画については、8期以降において売上高が(黒塗りつぶし)

以上問題なく確保できるという資料の提出を受けました。(この計算の基礎となる数値に問題がないことを環境部廃棄物対策課にて確認を行っています)=疑問有り

2 申請法人である㈱セルクリーンセンターは、新設法人で現在未稼動のため、その新設法人の設立から4期の決算書のみでは経理的基礎を把握することはできない状況にあります。⇒(以下関係会社の分析については、先日提出した当方のコメントに「飽くまで同社の分析で、外部要因に貴意することなく云々」(資料2)と述べてあります。

  なお、出資者が経営する両者が㈱セルクリーンセンターを保全する法的手続きの証がなければ、両者の経営分析を以って「継続して行うに足りる経理的基礎を有している」と言うことは認められません。

 

〔抗議〕

 公認会計士記の冒頭「設立時より連続して損益計算書上の三つの指標は、全てがマイナス」とある。

1 融資証明書の黒塗り潰し部分は何らかの条件が付記されていたものと思料します。

  従って融資証明書は、必ずしも融資することを証明するものではありません。

 

2 売上計画については、第8期以降で確保とあり、それ以前は無理と判断します。

  且つ金額の塗り潰しは当初7億5千万円に達していないと思料します。

   なお、市の担当課が確認した計算の基礎となる資料の開示を要求します。

 

3 「第4期のみでは経理的基礎を把握することはできない」とある。

 

以上のことから、先に提出された2回にわたる回答は全て虚偽と判断します。

従って、「継続して行うに足る経理的基礎を有していない」となれば、廃掃法第15条の2に規定する許可基準に違反となり、本件取り消しを求めます。

 

これらについて、市長はどの様な対処をされますか責任ある回答を求めます。

                                  

質問事項3環境影響調査について 
  

1 環境影響調査実施機関の理事長が当該産廃施設建設業者の代表取締役本人であ   ることをご存知だったのか。 
 ご存知だった場合 ○第三者の検査機関で実施するよう指導したのか。指導したなら、なぜ、指導に従わなかったのか。
 指導しなかったなら、なぜ指導しなかったのか、経緯と理由を伺いたい。   

2 当該検査は、当然、第三者である機関によって実施すべきと思うが、市長の見解を 

伺いたい。
 3 申請者本人が理事長を務める検査機関が予測調査をすることは、明らかに「第

三者機関による検査」と言いがたいが、見解を伺いたい。
 4 本件事例は、被告が裁判官を務めるようなものであり、当然信憑性がないと判

断されるが、見解を伺いたい。
 5 申請者業者は、「環境影響調査の結果住民の命・健康にも、住環境にも問題なし」

として、申請しているが、検査業者選定にて、故意または重大な過失があり、したがって、その検査結果を前提になされた申請に重大な瑕疵があると思われるか、見解を伺いたい。

6 市及び県の都市計画審議会の採決の判断の根底でもあった「第三者機関による環境影響調査」の実施に瑕疵があれば、それらの審議会の可決、さらには、それらを前提として「許可」も無効となると思われるが、見解を伺いたい。

7 環境影響調査は、住民の命と健康への影響、住環境への影響を予測する重大な調査であり、「建築基準法」及び「廃棄物処理及び清掃法」による許可を判断する際の最も重要な要件であることを鑑みれば、申請者による「環境影響調査」だけでなく、貴職におかれても、第三者機関による検査を実施すべきと思うが、なぜ、実施しなかったのか、理由を伺いたい。

 質問事項4 本件許可(平出工業団地への産廃焼却施設建設)について

1 県都宇都宮駅から3キロ弱に産廃焼却施設が、他県ではそのような例があるのか、  

ご教示願いたい。

2「ぎょうざの宇都宮」でなく「産廃の宇都宮」と有名になるのではと、懸念されるが、見解を伺いたい。

3 近年ダイオキシンによる胎児等への影響など、命・健康被害が問題視されているが、住宅密集地への当該施設建設は、全くそのような可能性がないと思われるか否か見解を伺いたい。

4 可能性があるなら、建設を許可すべきでなかったと思うが、見解を。可能性がないと思われるなら、その理由・根拠を明確にご教示願いたい。

5 宇都宮の中心市街地ともいえるところに、産廃焼却施設ができることは、より美しく、より安全で、よりすみよい宇都宮市になると思われるか否か、見解を伺いたい。 

6 多くの住民の反対を押し切っての許可は、住民軽視、住民不在の行政であり、民主主義の観点から問題であると思われるが、見解を。

回答書:


 

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20110727公開質問、回答、市長宛 への1件のフィードバック

  1. 大金 昌夫 のコメント:

    はじめまして
    陽東地区に勤務している者です。
    昨日、平出産廃白紙撤回のチラシが入っていましたので拝見いたしました。
    以前から平出産廃反対の看板をよく見るのですが、どこが建設予定になって
    いるのか分かりませんでした。
    今回、こちらのホームページで今までの経過を知ることが出来ました。

    こういう問題は、話し合いをしても宇都宮市が施設の設置を許可した以上
    産廃業者は、そう簡単に引き下がらないと思います。

    話し合いなどでは到底解決がつかないことは明白です。

    やはり、大衆に街頭で呼びかけ、大規模なデモを行い、マスコミ、TVのチカラを
    借りて問題を訴える、大胆な抗議活動を行うべきだと思います。

    住民無視の産廃場建設など、常識的に考えてもありえないことだと思います。

    地区の問題、対岸の火事と考えている方もいると思いますが
    宇都宮市すべての住人の問題ではないでしょうか?

    私は非力ですが、陰の力になりたいと思います。

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